ブログやホームページが増えてくると、「どの記事が公開済みで、どれがまだ下書きか」を表やメモで管理するようになります。
でも、その表がいつの間にか実際のサイトとずれている――
私たちも、複数のWordPressサイトと外部ブログを1枚の進行管理表で管理していますが、表だけを信じて動くと、公開済みの記事をもう一度「公開待ち」として扱ってしまうことがありました。
そこで今は、表を読む前に、WordPressのREST APIで各サイトの公開記事を一括で取り出し、表と突き合わせるようにしています。この記事では、その手順と、実際に見つかった食い違いをまとめます。
管理表がずれていく原因
表がずれるのは、記事が「表を通らずに」動くからです。たとえば次のようなことが起きます。
- 予定より早く、管理画面から直接公開した(前倒し)
- サーバーの障害などで、予定の日に公開できなかった
- 表に書いていない記事を、思いついてそのまま公開した
- 記事のIDや日付を、表に書き写すときに間違えた
どれも一つひとつは小さなことですが、サイトが増えるほど積み重なります。人の目で全サイトを開いて確かめるのは大変なので、ここを機械に任せます。
REST APIで公開記事を一覧にする
WordPressには最初からREST APIという仕組みがあり、決まった形のURLを開くだけで、記事の一覧を取り出せます。プラグインを入れる必要はありません。
① 公開済みの記事を取り出すURL
ブラウザのアドレス欄に、次のようなURLを入れて開いてみてください(example.com はご自分のサイトに置き換えます)。
https://example.com/wp-json/wp/v2/posts?after=2026-10-01T00:00:00&per_page=50&_fields=id,date,title
文字がたくさん並んだ画面(JSONという形式)が表示されれば成功です。URLの後ろの部分は、次の意味です。
| 書き方 | 意味 |
|---|---|
| after=2026-10-01T00:00:00 | この日時より後に公開された記事だけ |
| per_page=50 | 1回に50本まで取り出す |
| _fields=id,date,title | 記事ID・公開日・タイトルだけを返す(余計な情報を省く) |
② wp-json が開けないときは「?rest_route=」の形
サイトの設定によっては、wp-json の形でページが見つからないことがあります。その場合は、次の形でも同じ一覧が取り出せます。私たちが運営しているサイトのうち1つは、こちらの形で取得しています。
https://example.com/?rest_route=/wp/v2/posts&per_page=50&_fields=id,date,title
③ 下書きも確かめたいときは「アプリケーションパスワード」
公開済みの記事は誰でも取り出せますが、下書きや予約投稿の状態は、ログインした人にしか見えません。プログラムから確かめるときは、WordPressの「ユーザー」→「プロフィール」の下にあるアプリケーションパスワードを発行して使います。
このパスワードは、管理画面にログインできる鍵と同じです。メモアプリや表に書き込まず、使う場所を限って大切に保管してください。使わなくなったら、同じ画面から取り消せます。
④ セキュリティ設定で「403」になることもある
WAF(不正アクセスを防ぐ仕組み)やセキュリティ系のプラグインが入っているサイトでは、プログラムからの取り出しが「403(アクセス拒否)」で止められることがあります。私たちの環境でも、Googleのサーバーから自動で取りに行くと3つのサイトで403になり、同じURLを自分のパソコンから開くと取り出せました。
403が出たときは、サイトが壊れたのではなく「自動取得を断られた」だけのことが多いので、慌てずに別の場所から確かめてください。WAFで記事の保存が止められる問題は、SiteGuardでデザインが崩れる・保存できない?WordPressのWAF誤検知を直す方法にまとめています。
管理表と突き合わせる手順
- 各サイトの公開記事を取り出す:上のURLで、今月分の「公開日・タイトル」を一覧にします。
- 管理表の予定と並べる:表の「予定日・状態」と、実際の公開日を横に並べます。
- ずれを3種類に分ける:「予定より早く公開された」「予定日を過ぎても公開されていない」「表に載っていない公開」の3つです。
- 種類ごとに表を直す:次の表のように、決まった直し方を当てはめます。
- 直してから、今日やることを決める:表が実際と合ってから、その日の作業を選びます。
| ずれの種類 | 表の直し方 |
|---|---|
| 予定より早く公開された | 実際の公開日に動かし、空いた予定の枠には次のストック記事を繰り上げる |
| 予定日を過ぎても公開されていない | 理由(確認待ち・障害など)を確かめ、新しい公開日を決める |
| 表に載っていない公開 | 実績の欄に追記し、同じ記事を二重に予定しないようにする |
実例:ある日の突き合わせで見つかったこと
ある日、私たちが全サイトの今月分を取り出して表と突き合わせたところ、次のずれが見つかりました。
- 2週間後に予定していた記事が、その日の朝に公開されていた:表では「下書き」のまま。本文には、公開前に消すはずだった作業メモが1行残っていました。
- 前日に予定していた記事が、公開されていなかった:サーバーの障害で、予定の日に公開できていませんでした。
- 表に載っていない公開記事が11本:急ぎで公開したものや、別の枠で出したものが、実績として記録されていませんでした。
- 記事IDの書き間違いが1件:別の記事と同じIDが書かれていて、同じ記事が2つの枠に入っているように見えていました。
どれも、表だけを見ていたら気づけないものです。1つ目の前倒し公開は、空いた予定の枠に次のストック記事を繰り上げ、その後の予定も1つずつ詰めました。
この突き合わせは、以前、表が9日分古くなっていて公開済みの記事を見逃したことがあり、そこから始めたものです。「怪しい行だけ確かめる」のではなく、毎回、全サイトを丸ごと取り出して比べるのがポイントです。
毎朝の自動チェックにする
慣れてきたら、この取り出しを毎朝自動にします。私たちはGoogle Apps Scriptで、毎朝決まった時間に各サイトの最新の公開記事を取り出し、管理表の予定と合わせて、自分宛てにメールで届くようにしています。
WordPress以外のブログサービスも、多くはRSS(新着記事の一覧)を用意しているので、同じように最新の記事と公開日を確かめられます。
まとめ
- 管理表は、記事が表を通らずに動くたびに少しずつずれる
- WordPressなら、決まった形のURLで公開記事を一括で取り出せる
- 開けないときは「?rest_route=」の形、下書きはアプリケーションパスワード、403はWAFを疑う
- ずれは「前倒し・未公開・表にない公開」の3種類に分けて直す
- 表を直してから、その日の作業を決める
まずは一度、ご自分のサイトで最初のURLを開き、今月の公開記事が管理表とそろっているか確かめてみてください。
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