WordPressで、テーマのCocoonとプラグインのYoast SEOを一緒に使っていると、検索エンジン向けのタグが2本ずつ出ることがあります。直し方は、Cocoonの側の出力をオフにしてYoastに一本化するだけ。ただし、確かめるときにcanonicalだけを数えると、ほかの二重を見落とします。
私たちが運営しているWordPressのサイトのうち5つで、実際にこの二重が起きていました。この記事では、見つけた経緯、直し方、確かめ方、そして一度「直った」と思い込んで見落とした失敗までを、順番にまとめます。
自分のブログで同じ組み合わせを使っている方は手順として、ホームページの制作や運用を考えている方は「公開したあと、どこまで点検するのか」の例として読んでいただけたらうれしいです。
canonicalタグとは:「このページの正式なURLはこれ」という目印
canonical(カノニカル)タグは、ページの裏側(HTMLの<head>の中)に書かれる目印で、検索エンジンに「このページの正式なURLはこれです」と伝える役目があります。同じ中身が複数のURLで見られるときに、どれを検索結果に出すかを決める手がかりになります。
たとえば同じ記事でも、URLが少しずつ違う形で開けることがあります。
- 末尾に「?」から始まる文字が付いたURL(SNSや広告から来たときの目印が付くことがあります)
- 最後の「/」があるURLと、ないURL
- 「http://」で始まるURLと、「https://」で始まるURL
人が見れば同じページでも、検索エンジンからは別のページに見えることがあります。そこでcanonicalタグで「正式なのはこのURL」と伝えておくと、検索エンジンはそのURLをまとめ役として扱い、検索結果にも正式なURLを出しやすくなります。
中身は、<head>の中にある次のような1行です(URLの部分は例です。実際には、この1行の前後が「<」と「>」で囲まれています)。
link rel="canonical" href="https://example.com/sample-post/"
ふつうは、テーマやSEOプラグインが自動で書いてくれるので、自分で入力することはほとんどありません。だからこそ、2つの仕組みが両方とも書いてしまっていても、気づきにくいのです。
同じように<head>の中には、検索結果に出る説明文(meta description)や、ページの内容を機械に伝えるデータ(JSON-LD)、SNSでシェアされたときの見え方(OGP)なども入っています。これらはふつう、1ページに1組あれば十分です。
何が起きていたか:4つのサイトで2本ずつ出ていた(あとで5つ目も)
きっかけは、グループのサイトをまとめて点検したことでした。各サイトのページの<head>を取り出して数えたところ、次の4サイトでcanonicalタグが2本ありました(宅配クリーニングのブログは、このとき1本と数えていました。これがあとで出てくる見落としです)。
| サイト | テーマとSEOプラグイン | canonicalタグ |
|---|---|---|
| ガーデニングのブログ | Cocoon+Yoast SEO | 2本(説明文も2本) |
| このサイト(walleve.site) | Cocoon+Yoast SEO | 2本 |
| グループのブログ | Cocoon+Yoast SEO | 2本 |
| グループの入口のページ | Cocoon+Yoast SEO | 2本 |
| Cocoonだけで動かしているサイト | Cocoonのみ | 1本 |
Cocoonだけで動かしているサイトは1本でした。二重になっていたのは、CocoonとYoastを一緒に使っているサイトだけです。
なぜ二重になるのか:テーマとプラグインの両方が書いている
Cocoonは、テーマ自体にSEOの機能を持っています。canonicalタグや説明文を、テーマが自動で<head>に書き込みます。一方、Yoast SEOも同じタグを書き込むプラグインです。
両方が有効のままだと、同じ種類のタグが2本並びます。説明文の場合はもっと困ったことになります。私たちのサイトで見たときは、Yoastの側には自分で書いた説明文が、Cocoonの側には本文の書き出しを切っただけの文が入っていました。検索エンジンがどちらを使うか分からない状態です。せっかく説明文を書いても、効き目が出にくくなります。
直し方:Cocoonの出力をオフにして、Yoastに一本化する
残すのはYoastにしました。Cocoonの側で止めたのは、次の6つの出力です。
- canonicalタグ
- JSON-LD(構造化データ)
- トップページの説明文(meta description)
- 投稿ページの説明文
- カテゴリーページの説明文
- メタキーワード
場所は、WordPressの管理画面の「Cocoon設定」です。canonicalタグとJSON-LDは「SEO」のタブに、説明文とキーワードの出力は「タイトル」のタブにありました。チェックを外して、画面の下で保存します。
設定を切り替える作業はAIの相棒が受け持ち、最後の保存ボタンは運営者が押しました。サイト全体の設定を変えるので、正直に言うと少し不安でした。
同じ作業をするなら、次の進め方がおすすめです。
- 1サイトずつ進める(まとめて全部は変えない)
- どの項目をオフにしたかを記録しておく(戻したくなったら、同じ項目をオンに戻せばよい)
- 保存したら、そのサイトのページで数を確かめてから、次のサイトへ行く
確かめ方:ページのソースで「数」を数える
設定画面で保存しても、本当に直ったかは、実際のページを見るまで分かりません。確かめ方は、ブラウザでページを開き、ページのソースを表示して、文字を検索するだけです。
| 探す文字 | 直したあとの数 |
|---|---|
| rel=”canonical” | 1 |
| name=”description” | 1 |
| name=”keywords” | 0(Cocoonのオフで消える) |
| application/ld+json | 1(Yoastの分) |
キャッシュ(一時保存)が効いているサイトでは、直したあとも古いページが表示されることがあります。そのときは、URLの最後に「?」と適当な文字を付けて開くと、新しいページを確かめられます。
ここで1つ、実際につまずいたことがあります。
1回目は、切り替えが戻った状態で保存していた
入口のページのサイトでは、1回目はチェックが元に戻った状態で保存していました。もう一度切り替えて保存し直し、1本になったのを確かめました。「保存した」ではなく「数が1になった」までが作業です。
失敗:canonicalだけ数えて「1本だからOK」と見落とした
ここからが、この記事でいちばん伝えたいことです。
最初の点検の表では、宅配クリーニングのブログを「canonical 1本」としていました。ところが4日後に別の調べものでそのサイトの<head>を開いたら、説明文が2本、JSON-LDも2組、SNS向けの情報(OGP・Twitter)も2組ありました。このサイトもCocoonとYoastを一緒に使っていたのです。
canonicalは確かに1本でした。でも、ほかのタグは2組ずつ出ていたのです。最初の点検ではcanonicalしか数えていなかったので、それに気づけませんでした。そのあいだにこのサイトでは説明文を30本以上書いていましたが、Googleがどちらの説明文を使うか分からない状態だったことになります。
翌日、ほかのサイトと同じ項目をオフにして保存し、記事・トップページ・別の記事の3ページで、canonical 1本・説明文1本(Yoastで書いた文)・キーワード0・JSON-LD 1組になったのを確かめました。
教訓:二重を確かめるときは、1種類だけでなく、<head>に入るタグを全部数える。点検に使う表には、最初から次の行を全部入れておくのがおすすめです。
| 数えるもの | あるべき数 |
|---|---|
| canonical | 1 |
| 説明文(meta description) | 1 |
| メタキーワード | 0か1 |
| JSON-LD | 1組 |
| OGP(og:description など) | 1組 |
| Twitter(twitter:description など) | 1組 |
正直な現在地:効き目はまだ分からない
最初の4サイトを直してから2週間ほど、宅配クリーニングのブログを直してからは1週間ほどです。検索での見え方やアクセスがはっきり変わったかは、まだ分かりません。
毎週の点検で、Search Consoleのクリック率と順位を、直す前の数字と比べていきます。数字の見方と、直す記事の選び方は、Search Consoleで「直す記事」を選ぶ方法|毎週のPDCA手順と実例2本にまとめています。
また、SNS向けの情報(OGP・Twitter)の二重は、今回はどのサイトでもそのままにしています。まずは検索に関わるcanonical・説明文・JSON-LDを先に一本化しました。
まとめ
- CocoonとYoast SEOを一緒に使うと、canonicalや説明文が2本ずつ出ることがある
- 直し方は、Cocoon設定でSEOの出力(canonical・JSON-LD・説明文・キーワード)をオフにして、Yoastに一本化する
- サイト全体の設定なので、1サイトずつ・記録を残して・確かめてから次へ
- 保存したら、ページのソースで数を数える(キャッシュに注意)
- 数えるときは、canonicalだけでなく、<head>のタグを全部数える
説明文そのものの書き方は、Yoast SEOでSEOタイトルとメタディスクリプションを設定する方法|15記事を直した実例で手順をまとめています。たくさんのページをまとめて確かめたいときは、WordPressのREST APIで全記事の状態を一括確認する方法|管理表が古くなる問題の対策も参考になります。
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